ぶどう(葡萄)の育て方

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ぶどうの育て方


ぶどうは、ブドウ科の落葉つる性低木。
勢いよく蔓(つる)が伸びていくので、広いスペースがあれば、かなりの
量の収穫が見込めます。
鉢植えでも十分に実をつけますが、ひとつの鉢に3〜5房程度にして
ください。欲張ると、まったく収穫できなかった・・・…ということにも。
庭植えなら一枝にひと房程度です。

ホームセンターで販売されているぶどうには、接木のものと挿し木
のものがあります。
庭植えにするなら接木のものが良いかもしれませんが、鉢植えだと
樹勢が強くてもあまり意味をなさないので、あまり考える必要はなさそうです。
スーパーで買ってきたぶどうの種からでも、簡単に育てられます。
発芽率もかなり高めです。
デラウェアや巨峰、ピオーネ、マスカットあたりがメジャーですね。

ジベレリン処理したブドウは種なしになりますが、そういう中にも時々
種ができていることもあります。


ぶどう(葡萄)

ぶどうの芽 芽を出したばかりのブドウです。双葉ですね。
買ってきたブドウの種を取って、すぐに8月頃植えてしまうと冬前に芽を出したりします。
ブドウは比較的寒さには強いのですが、まだ小さいうちは耐寒性も低いので、その時は室内に置いた方が枯らさずに済みます。
確実なのは、気温があまり上がらなくなってから種を植え付けておくこと。
そうすると翌年の春には芽を出してくれます。
春に芽を出すと、冬までにはずいぶん成長してくれるので、その年の冬もいくらか安心です。

ぶどうは側枝をどんどん伸ばしていくので、収穫ができるようになるまでは、余計な枝は摘芯して生長を止めるか、剪定して切り落としておきます。
(切り過ぎないように注意。心配なら2節くらい残して切る)
そうして樹形を作っていきます。
ブドウの新芽 ブドウの蕾 写真右のぶどうは、去年伸びた枝から新芽が出てくるところです。
左の写真は、その伸びた新芽の先につぼみができているところです。
(ぶどうが収穫できるようになったら、むやみに側枝は切らずに、冬時期の剪定で整えます。鉢植えの場合は、ある程度摘芯が必要ですが……)
ぶどうは花芽が出てくる頃までは、前年に蓄えた養分で生長していきます。ですから収穫後のお礼肥と、1〜2月頃に緩効性肥料を施肥するのを忘れずに。新芽の生長が盛んな4〜6月には、即効性のある液肥を与えます。
ぶどうの花 ブドウの花が開花しています。(4月〜5月頃)
小さく膨らんでいるところがブドウの実になっていきますが、雨や低温に当たったり、養分不足だったりすると受粉できずに落下したりします。
小さい花房や一枝にいくつも付いている場合は、適度に取り除いてください。欲張り過ぎると、逆に実付きが悪くなります。
(ひと房にたくさん花が付きますが、花が咲く前に、先の方から3分の2ほどを残して、残りの蕾は落としてしまった方が、きれいな房が出来上がります。そのままにしておくと、房全体がスカスカな感じのブドウになってしまいます)

花が開花し始めると、一旦枝の伸びが止まりますが、実が大きくなり始めると、また元気に伸び始めます。
(比較的乾燥には強いので、水やりは控えめに。)

ぶどうは種からでも3〜4年で収穫できるようになります。
苗ならもっと早いですね。
ブドウの実 実が大きくなり始めても、最初はかなり不揃いな上にスカスカな感じです。でもだんだんと成長するにつれて房が詰まってきますので、劣化したものや成長の悪いもの、病害虫にやられたものは間引いておきます。
逆に実が詰まっているものは、生長の悪いものから取り除いて、少し隙間を空けておきます。

ぶどうは簡単に大きくなりますが、病害虫に気を配らないと多くの収穫は見込めません。
べと病や灰色かび病、うどんこ病などに注意。
袋かけはかなり有効です。
葉が生い茂って、風通しや日当たりが悪い時は、適度に葉や枝を間引いてかまいませんので、遠慮せずに行ってください。

収穫は8〜10月くらいです。
ブドウの実 大きくなってくると、粒も揃ってきます。
うちは車庫の天井に這わせてありますが、日光が足りないと色づきが悪くなります。(色づきが悪くても、甘味は変わりませんが)
収穫が終わったら、お礼肥を施してあげましょう。ここでの養分吸収が、来年の実付きに影響されますから大切に。
ブドウを栽培する時は、雨にあまり当てない方が成功しやすいです。
特に梅雨時期に、雨が続いて日照時間が少なくなると、雨よけがあるのとないのとでは、大きな差が生まれてきます。

落葉して生長が止まる1〜2月くらいに剪定しておきます。
収穫の為に伸ばす側枝は2節ほど残して、余計な枝は根元から切りますが、不安な時は少し多めに節を残して剪定すると安心です。
主枝もあまり伸び過ぎているような状態なら、先を切り詰めて切り戻ししてくださいね。
ぶどうの房の形を整える あまり見栄えにこだわらない方には関係ないのですけど、形のキレイなぶどうの房を収穫するには、蕾のうちに余計な部分を切っておくと良いですよ。
右写真の赤い丸で囲ってある部分を、サクッと切っておきます。
こうすることで房の形がずいぶんキレイになります。
ひとつの房にかなりたくさんの花が咲きますが、全部を大きな粒にするには力不足で、成長不良の粒がけっこう出来てしまい、すき間の空いた房になることがほとんどです。

スーパーで売っているぶどうの房を良く観察してみると、上部の方の蕾が切り落とされた跡が見てとれます。

実が大きくなっていくと、成長不良な粒も出てきますから、それまでカットして間引いていくともう完璧です。o(*^▽^*)o~♪

ぶどう(葡萄)の剪定の考え方

ぶどうの育て方の説明が少しわかりにくかったようなので、説明を補足しておきます。(質問メールをいただきました)

ぶどう(葡萄)は露地植えだと、ほったらかしでもなんとかなりますが、葉や枝が茂り過ぎてとんでもないことになります。
(どれが主枝なのかもわからないような状態になってしまいます。(T∇T) )

主枝をしっかりと育てる為には、側枝に余計な養分を摂られないようにしなければいけませんね。
だからといってやみくもに側枝を切ってしまえば良いということではありませんのでご注意してください。d(^-^)

植物は葉が水分を蒸発させますが、その水分を補おうと根が水を吸収して葉に運ばれていきます。
当然、葉のない枝は水分が運ばれる量が極端に少なくなってじきに枯れていきます。
(ぶどう(葡萄)の枝は枯れたように見えても、枯れていない場合が多いです)
なので、生長させたい枝には葉をたくさんつけさせればいいわけですが、根が吸収する水分や養分を効率よくブドウの木に反映させる為には、そのブドウの木にある葉の絶対量が適度に多い方がいいわけです。

そういうわけで……側枝は、主枝の生長を邪魔しない程度にはあった方が良いのです。
(根元付近から出る側枝は、生長が良すぎて主枝ほどの太さになるのに、あまり時間がかかりません。それだけエネルギーも消費します)

春から秋までぶどうは生長します(春先は特に伸びる)が、この時期に側枝を全部落とすと逆に生長を阻害する可能性もあります。
混み合った枝は全部落としてしまって構いませんが、通常は、「これ伸び過ぎだな…」と思う側枝の生長点を摘んで(摘芯)しまえば、それ以上は伸びません。(またわきから出てきますので、不必要なら摘芯)
側枝が主枝よりも元気に伸びてもいけないし、まったくのゼロでも不都合なわけです。
全体のバランスを考えて摘芯していきます。

ぶどう(葡萄)の木がすべて落葉して、冬の休眠期に入ったら剪定します。この剪定の時に考えるのは、来年のこと。
ぶどうの木は、年が明けて春になったら新梢が出て、そこに花芽が付きます。
花芽をつける新梢が出るのがどこかというと、去年伸びた枝からなのです。
ですから、剪定の時に枝を全部落とさずに、二節ほど残すことで、来年はその先から伸びた枝にブドウが実ります。

ぶどうの木の全体の充実を図って、収穫は二の次なら、根元から切り取っても大丈夫です。
主枝の先も少し切り戻しすることで、強く育てます。

ここで、ちょっと裏技です。(本題から外れるので読み飛ばしても、全然大丈夫です)
ぶどうの木は節のところから根が出ます。これを利用して株を増やすことが可能です。
本当なら根元から切ってしまう枝をある程度成長させて、(先は適度に切り取っていてもかまいません)冬を越させます。
そしてこれから根が伸びるぞ…という春先に、その節を「みずごけ」など水分を含ませたもので包んで、乾燥を防ぐためにビニールなどで覆います。すると、梅雨時期の前後くらいに白い根が出てきますので、しっかり根が伸びてきたら主枝から切り離し、枝葉を整えて植え付けます。
(これは他の果樹でもやっている方はいますが、通常は木の皮を剥いて行います。ぶどうは剥かなくて大丈夫です)
お暇な方はお試しあれ。

(サイト内全部に共通しますが、主幹と主枝を混同して書いてます。間違った用い方をしているかもしれませんが、文意は伝わると思うのでご容赦ください)


果物・果樹の育て方一覧

いちご(苺) 手軽に始めるには、まずはここから……という感じのフルーツです。
ブルーベリー 比較的、病害虫に強いので、失敗しない果樹のひとつです。
無花果(いちじく) 果樹の中では一番手がかからないのではないでしょうか。鉢植えでもたくさん実を結びます。
レモン(檸檬) 病気や害虫に苦労します。でもレモンの香りはいやされますね。
蜜柑(みかん) 柑橘系は病気の種類も、害虫も多いので常に注意が必要です。
パイナップル 鉢の中でもパイナップルが生るんです。早速スーパーでパイナップルを買ってみましょう。
ぶどう(葡萄) 一番お勧めの果樹です。場所さえあればあまり手間はかかりません。
グァバ(バンジロウ) トロピカルフルーツの中でも強健で育てやすい果樹です。温暖な地域なら失敗しにくいのでお勧めです。
キウイ 生育旺盛で栽培も容易かつ実付きも良い果樹。鉢植えでも収穫できます。
パパイヤ 寒さに弱いので暖地向き。病害虫には強い果樹です。幹が固くならないので、強風はには気を付けます。
マンゴー 今、人気のフルーツです。大きくなりやすい果樹なので、小さく抑える工夫が必要かな。


野菜の育て方一覧

トマト 家庭菜園の代表ともいうべき野菜ですね。ミニトマトをプランターでベランダ栽培している人も多いですね。
シソ(紫蘇) 育てやすい野菜の代表ですね。料理の薬味として活躍しますから、一本あると重宝します。
レタス 土を選ばず元気に育つので家庭菜園の定番野菜です。日当たりが良い場所で冷涼な気候を好みます。
ピーマン 害虫の心配は少なく、育てやすい野菜です。栄養面からみても、育てておきたい野菜のひとつですね。
ナス 秋ナスは嫁に食わすな……でも食べたいですよね。自分で育てたナスなら、また格別の美味しさです。
きゅうり 代表的な夏の野菜。収穫期間も長いので、夏の間中、瑞々しいキュウリが楽しめそうです。
ゴーヤ(ニガウリ) ゴーヤはグリーンカーテンとしても使われる人気の野菜です。
豊富なビタミン・ミネラルに加えて血糖値や血圧を下げる効果にも注目ですね。
とうもろこし
(スイートコーン)
草丈が2mを超えるものもあるスイートコーン(とうもろこし)ですが、野菜用の大きめのプランターなら大丈夫です。ベランダ菜園には不向きですが、都会では珍しいので一度チャレンジしてください。
山芋(自然薯) 滋養強壮に効果があるといわれる山芋。山芋を収穫するのは大変ですが、ムカゴの収穫は楽ですし、とっても美味しくいただけます。
ネギ 脇役になりがちなネギですが、ネギの必要な料理って結構多いですね。深根ネギだとプランターでの栽培にはちょっと不向きですが、暑さ寒さには強い野菜です。

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