トマトの育て方 |
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トマトといえば、家庭菜園の代表格で、ナス科の一年草。 種から育てる場合は2月〜3月に種をまいておきます。 植え付けは4月上旬から。トマトの苗を植え付けてから、 2ヵ月〜3ヵ月ほどで収穫できます。(5月下旬くらいから) トマトの発芽温度は 24〜30℃ 生育温度は、昼間 ― 20〜25℃、夜間 ― 8〜13℃ 土のPH(酸度)は5.5〜6.5が適正です。 トマトはプランターでもたくさん実をつけますので、小スペース でも十分楽しめますね。 乾燥には強い方ですので、水の与えすぎには注意。 連作障害が起こりやすいので、トマトを植えた翌年は同じ場所 でナス科の野菜は育てないようにしてください。 トマト栽培の時に注意する病害虫は…… ウイルス病・青枯病・疫病・灰色かび病・うどんこ病・白絹病 アブラムシ・ハダニ・コナジラミ・ハモグリバエ・オオタバコガ など |
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トマト |
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苗を購入することが多いと思いますが、種から育てることもできます。 種からなら普通2月から3月にポットに蒔いておきます。(温度が低いと発芽や生育に適しません。2月3月はまだ気温が低いので、室内で調整するとgood! 植え付けが遅くなりますが、4月に入ってからでも大丈夫です) イチゴと同じで、トマトも常に同じ方向に花が付くので、収穫しやすい向きに苗を植えておくと後が楽ですね。 トマトの株の間隔は40〜50p程度に。 写真は種から植えたトマトが、芽を出したところです。 水やりは、葉がしおれてきたらたっぷりと与えます。 水のやりすぎで、根腐れしないように注意しましょう。 ある程度伸びてきたら、支柱を立てて誘引します。 支柱を立てる場合は、根元から少し離して立てるように。 支柱で根を傷めてはなんにもなりません。 |
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トマトの花です。 トマトは自家受粉なので他の個体は必要ありませんが、自動で受粉するわけではないので、受粉する環境は必要です。 虫が飛び交っているような環境なら自然に受粉しますが、そうでない場合は、花を軽く指ではじいて受粉させます。 指ではじくと、パッと花粉が飛ぶのがわかります。 雨が続いて花粉が流されたりして、受粉がうまく行われないと花は落ちて実になりません。 トマトーン(植物ホルモン剤)をかけると確実に受粉でき、大きな実ができます。ただし2度かけすると株を傷めることもあるので注意してくださいね。 トマトの花が咲くけどそのまま実にならずに落ちてしまう……という場合は、他にも日照不足や肥料が多すぎることも考えられます。 日照不足は日当たりの良いところにトマトを移すなどして改善できますが、肥料が多すぎる場合は、トマトが消化してくれるのを待つしかありませんね。 |
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上手く受粉が行われると、実になります。 開花後、50日前後で熟して赤くなります。日当たりが悪かったり、樹勢が強かったりすると、赤く色づくのも遅くなるようです。 収穫時期が長いので、月1くらいの割合で追肥しておくと収穫に差が出ます。 主枝と葉の間から出てきたわき芽は摘み取ります。 トマトは成長すると、主枝と葉の間からわき芽が出てきて、どんどん伸びていきます。 これを放っておくと、わき芽にも花がついてたくさん収穫できるような錯覚を起こしますが、実際は栄養分が十分に行き渡らなくなって実がつきにくくなります。 ですからわき芽は常に摘み取ります。 (ただし、一番先端についたわき芽は残しておきます。主枝の先端が折れたりしてしまった場合に、一番上のわき芽を主枝にする為です) |
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梅雨時期になると、どうしても病気にかかりやすくなります。 うどんこ病や青枯れ病に注意。 また大雨と日照りが繰り返されると、湿度・温度の差が原因で、左の写真のように割れてしまいます。雨よけ、日よけで守ってあげてください。(「穴あき」や「尻割れ」は病気ではないので、薬剤をかけてもダメですよ) 写真右は、トマトの葉の汁を吸うコナジラミです。アブラムシもよくやってきます。 |
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トマトの生命力はかなりのものです。 この生命力の強さで、どんどん増やしていくこともできます。 ふつうなら何も考えずに摘み取ってしまうわき芽ですが、これを利用します。 わき芽が10p〜20cm程度になってから摘み取り、そのわき芽を写真右のように挿し木にしておきます。 日陰に置いて、水切れに注意すると、茎から根が伸びてきて意外と簡単に根付きます。これでいくらでも苗が増産できます。 たいした裏技でもないのですが、あまりやっている人はみかけませんね。 挿し木にしたものは、茎や葉の成長に根が追い付かなくて実付きが悪くなりがちなせいでしょうね。 でも、不要な枝葉を落として成長を鈍らせるとちゃんと実が付きます。(元の苗には及びませんが)でも、とってもお得に苗を増やせるので面白いですよ。 |
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左は普通のトマト。右はミニトマトです。 ※トマトに関するおまけのはなし 家庭菜園でトマトを育てている人は多いと思いますが、たまに聞く話で、わき芽を調子良く摘んでいて、誤って主枝の生長点を摘んでしまった……というもの。 経験のある人はけっこういるんじゃないかな。 こうなると伸びていくところがないので、トマトにとっては厳しい状況です。 強い植物ですから、放っておいても芽が出てくる可能性はあります。 でも、成長はかなり遅れてしまいそうです。 そこでトマトの接ぎ木です。トマトは接ぎ木出来てしまうので、他の苗のわき芽でも使って、接ぎ木してみてください。 乾燥に注意すれば、けっこう上手くいくはずです。 |
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トマトの生理障害 |
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トマトのしり腐れ果 これはトマトの実に円形の黒褐色ができて腐ってしまう石灰欠乏症なのですが、土中に石灰があっても起こることもあります。 窒素の過剰、または高温、乾燥によって根が弱っていると石灰の吸収ができません。 対策としては… 着果した花房近くの葉を中心にして、石灰を葉面散布します。 日照りが続いたり、気温が高すぎる時は、地温が高くなるのを防ぐためのマルチングを行います。 トマトの穴あき果(空洞果) トマトの実の中に空洞が発生してしまう状態で、ハウス栽培で多く発生するようです。 蕾にホルモン処理(トマトーン)したり、30℃以上の高温なのに光線が弱いと発生することがあります。 対策としては… 温度管理、採光管理に気を付けて、ホルモン処理する場合は、トマトーンとジベレリンとの混用散布を適時おこなうようにします。 ※トマトが生長してくると下の方の葉が枯れてきたりしますが、これは一般的な生理現象で、病気ではないことが多いです。 ※トマトは、栄養不良・高温・光不足になると着果節位(花房の付く位置のこと)が高くなり、花の数も少なくなります。逆に低温で栄養が良いと着果節位が下がって花数も多くなります。 (お日さまの光は絶対必要ですが、気温が高いと花数は少なく落花も多くなります。低温だと生育は遅くなりますが、花数は多く充実した大きな花になります。このあたりのバランスはちょっと微妙ですね。家庭菜園では、温度管理まではなかなか難しいので、知識として頭の隅にでもおいておいてください。) |
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トマトの病気の症状 |
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えき病 低温で雨の多い時期に、露地栽培で発生しやすい。 トマトの各部位に発生し、発病部分は暗褐色となって腐敗する。 病原は糸状菌(カビ)の一種。 対策としては… 薬剤散布(ダニコール1000、園芸ボルドー、オーソサイド水和剤)初期に1週間おきに2〜3回。 青枯れ病 トマトの株全体が青いまましおれ、やがて枯死する。(朝夕に一時回復することもある) 夏の高温時に発生が多く、土の中の病原細菌が根から侵入し茎の導管や根をダメにする。 地際の茎を切ると、乳白色の細菌液がにじみ出たりします 対策としては… 連作を避ける。接ぎ木苗の使用。発病した株は焼却処分。みずやりは控えめに。 半身いちょう病 葉が部分的にしおれて上側に巻き、だんだんと黄化し始めて枯れ上がる。 症状が青枯れ病に似通っていますが、青枯れ病が全体的に発生するのに対して、半身いちょう病は部分的に広がっていきます。 比較的気温の高い時に発生。土の中の糸状菌(カビのなかま)が原因。 対策としては… 連作を避ける。接ぎ木苗の使用。発病した株は焼却処分。みずやりは控えめに。 (トマト以外の他の野菜にも発生するので、一度発生した場所ではトマトだけでなく発病が考えられる野菜も植えないようにしてください。ナス、きゅうり、ピーマン、オクラなど) 灰色かび病 低温多湿で発生しやすく、葉、花、果実などの灰色のカビが発生し、株が枯れることもある。 ハウス栽培で発生が多く、露地栽培でも梅雨時期に発生する。 カビの胞子が飛散して被害を広げるので、病変を見つけたら他に広がってないか周囲を確認することも大切。 対策としては… 薬剤散布(ベントーレ、トップジンM、オーソサイドなどの薬剤を1週間おきに2〜3回散布) 薬剤に耐性を持つ菌もいるので、2〜3種類の薬剤を使いまわすこと方が効果的。 うどんこ病 地上部のほとんどに発生する。日当たりの悪い、雨の当たらない場所で、(湿度が低くても)多く発生する。 発病した部分は表面が白い粉状のもので覆われる。 対策としては… トマトの病気の中では、比較的治療は簡単な方です。 1週間おきに2〜3回、ムラのないように薬剤を散布します。(ミラネシン水和剤・ベニカマイルドスプレー・アーリーセーフなど) 特定の薬剤に耐性を持った菌もいますので、連続使用は避けた方が効果的です。 薬剤の中でもカリグリーンは、炭酸水素カリウムが主成分で比較的安心して使うことができます。うどんこ病に対しては良く使われています。 |
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コンパニオンプランツとは? | |
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トマトのコンパニオンプランツ | |
生長を促進 ―――― バジル、マリーゴールド、パセリ、レモンバーム 病害虫予防 ―――― バジル、ニンニク、タマネギ、らっきょう、ナス、マリーゴールド、ミント、ナスタチウム 相性の悪いもの ―― スイートコーン、ジャガイモ |
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果物・果樹の育て方一覧 |
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イチゴ(苺) | 手軽に始めるには、まずはここから……という感じのフルーツです。 |
ブルーベリー | 比較的、病害虫に強いので、失敗しない果樹のひとつです。 |
無花果(いちじく) | 果樹の中では一番手がかからないのではないでしょうか。鉢植えでもたくさん実を結びます。 |
レモン(檸檬) | 病気や害虫に苦労します。でもレモンの香りはいやされますね。 |
蜜柑(みかん) | 柑橘系は病気の種類も、害虫も多いので常に注意が必要です。 |
パイナップル | 鉢の中でもパイナップルが生るんです。早速スーパーでパイナップルを買ってみましょう。 |
ぶどう(葡萄) | 一番お勧めの果樹です。場所さえあればあまり手間はかかりません。 |
グァバ(バンジロウ) | トロピカルフルーツの中でも強健で育てやすい果樹です。温暖な地域なら失敗しにくいのでお勧めです。 |
キウイ | 生育旺盛で栽培も容易かつ実付きも良い果樹。鉢植えでも収穫できます。 |
パパイヤ | 寒さに弱いので暖地向き。病害虫には強い果樹です。幹が固くならないので、強風はには気を付けます。 |
マンゴー | 今、人気のフルーツです。大きくなりやすい果樹なので、小さく抑える工夫が必要かな。 |
野菜の育て方一覧 |
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トマト | 家庭菜園の代表ともいうべき野菜ですね。ミニトマトをプランターでベランダ栽培している人も多いですね。 |
シソ(紫蘇) | 育てやすい野菜の代表ですね。料理の薬味として活躍しますから、一本あると重宝します。 |
レタス | 土を選ばず元気に育つので家庭菜園の定番野菜です。日当たりが良い場所で冷涼な気候を好みます。 |
ピーマン | 害虫の心配は少なく、育てやすい野菜です。栄養面からみても、育てておきたい野菜のひとつですね。 |
ナス | 秋ナスは嫁に食わすな……でも食べたいですよね。自分で育てたナスなら、また格別の美味しさです。 |
きゅうり | 代表的な夏の野菜。収穫期間も長いので、夏の間中、瑞々しいキュウリが楽しめそうです。 |
ゴーヤ(ニガウリ) | ゴーヤはグリーンカーテンとしても使われる人気の野菜です。 豊富なビタミン・ミネラルに加えて血糖値や血圧を下げる効果にも注目ですね。 |
とうもろこし (スイートコーン) |
草丈が2mを超えるものもあるスイートコーン(とうもろこし)ですが、野菜用の大きめのプランターなら大丈夫です。ベランダ菜園には不向きですが、都会では珍しいので一度チャレンジしてください。 |
山芋(自然薯) | 滋養強壮に効果があるといわれる山芋。山芋を収穫するのは大変ですが、ムカゴの収穫は楽ですし、とっても美味しくいただけます。 |
ネギ | 脇役になりがちなネギですが、ネギの必要な料理って結構多いですね。深根ネギだとプランターでの栽培にはちょっと不向きですが、暑さ寒さには強い野菜です。 |
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